語彙・ボキャブラリー(9)

あなたは一体何のために英語を習得しようとしているのですか?これはときおり自分に問いつめてみるといい質問です。語彙習得においても私はこれがひとつの要素になると思います。基本単語は誰でもやるべき物で、ここではそれ以外の語彙の領域です。

  • 英語を学んでおられる人の中には、さしあたって仕事などでも必要ないが、将来これこれといった業種に尽きたいのでとlong termでの準備として多大な努力をされる人もいます。これは継続的な向上心と、もともと持ち合わせた語学への趣味的興味が無いと続かないことです。
  • また、自己啓発のひとつとして始めてみたら「はまって」しまい(言い換えれば、語学への趣味的興味を自分の中で発見してしまい)、その結果長期にわたって続ける人もいます。とくにspecificな目的が無くてもこういう人は続けます。逆に自己啓発というレベルの動機ではそれがないとまず続きませんが。
  • これとは反対に、予期せず仕事で必要になり(英語を必要とする部署への移動、急な海外派遣など)、英語(を含め語学)はそれほど好きでも無いのにやらざるを得ない状況になった人です。私のサイトに送られるレターの多くがこういう状況で苦労しておられる人です。私もそうでした。そしてこういった人は結構多いのです。
  • 前者のグループに属する人はもともと「好き」な訳ですから、放っておいても自分で本を読んだり、辞書を引いたり、単語を覚えたりとできる人です。したがって説明の必要もないでしょう。
  • 問題は後者のグループの人たちです。仮に基本単語は頑張ってやったとしましょう。しかしそれはたかが3000語です。様々な話題をそこそこ普通にこなせるようになるためには不十分です。特にいろいろな仕事の場で機能させるためには足りません。ざっと言って10000語あればどんな場面でもそれほどストレスを感じないと思いますが、そこまでとどくのは短期間にはいきません。
  • 余談ですが、中にはそういう状況のなかに追い込まれて始めてみたら、たまたま自分は語学習得が好きで向いていたという人もいます。当然こういう人は「英語力は」伸びます。
  • いずれにしても後者のグループの人たちで「語彙が少ない。増やさなければ」と思っている人は多いのではないでしょうか。どうしたらいいのでしょう?
  • 基本単語の領域を除けば、「必要な物から覚える」というのが一番の方法だと思います - 次ページにて。